ありがちな経営者の病と処方箋
時間外労働割増賃金率の引き上げ
2023年4月1日から、1ヶ月の時間外労働(1日8時間・1週40時間を超える労働時間)について、猶予されていた中小企業も50%以上の割増賃金率の支払が義務付けられます。
人手不足が深刻な中小企業において、残業代とはいえ人件費アップは深刻な課題です。
その対策の一つとして、代替休暇を利用してはどうでしょうか。
時間外労働などをさせる場合であっても、会社が労働者の過半数が加入する労働組合や労働者の過半数の代表者と合意した場合には、代替休暇(振替休日)を与えることによって割増賃金の適用を免れることが可能です(労働基準法第37条3項)。
債権回収
山口県阿武町で発生した4630万円の誤送金返金が難航しているようです。これは商売における売掛金回収にも関連する事で、現行法上は回収することの難しさが露呈した形とも言えます。
新規取引先ができることは、経営者にとって喜ばしいことですが、貸倒れのリスクが伴います。取引実勢のない新規の会社にどれだけの与信を与えるのか、をじっくり検討する必要があります。どのような情報や資料を入手し判断を下すのか?
当社では、そのような与信管理のサポートも実施してます。
癒やし
一般社団法人ペットフード協会の令和3年度全国犬猫飼育実態調査によると、今回の調査でも犬の減少傾向が続き、猫の飼育頭数が犬の飼育頭数を上回ったようです。
犬でも猫でもペットは可愛いものです。ストレスでイライラしがちな社長にペットはおすすめ。
犬でも猫でもいいのですが、忙しい社長には猫がお勧めです。
散歩の必要はありませんし、媚びない猫独特の距離感が社長への癒やし効果は大きい気がします。
現場から離れられない病
ゼロから立ち上げた創業者社長にありがちな病気の一つに、「現場から離れられない病」があります。
売上が順調に伸びてくると、人を採用しより大きな売上高を目指して進みます。それに伴い、取引先との関係強化や販路開拓、生産体制の見直し、人材採用・教育、銀行取引、債権回収、資金繰りなど会社の成長と共に様々な経営課題が生じてきます。
しかし、「俺がやらなきゃ現場は回らない」と、いつまでも現場の仕事に固執し、経営課題に向かい合おうとしないと、いずれ会社は行き詰まります。舵を握るべき社長が舵を持とうとしないのですから。経営者不在は船長のいない船と同じ。
高い給料を貰っている社長が、安い給料の社員と同じ現場の仕事に終始してどうする。
人を採用したら現場離れを進めましょう。
もし現場の仕事が好きで離れられないなら、社長をやめてサラリーマンになるべきです。